2020年1月28日

句集『鶏頭』岸本マチ子



自選12句

かなぶんに好かれて女盛り越す

六月の地軸はことに軋みおり

かやつり草何故かここから出られない

日焼して父より母より生きている

晩夏光まだ変身の途中です

鶏頭のとさかの様に猛り立つ

自萩ゆれ夢の中までどどと兵

さみしさの前後左右を存という

路地裘におぼろの墓ある那覇の街

春惜しむわたしの中にも駅がある

晩夏いま去りゆくものの影をふむ

大寒がどっかと座る壺の中