2018年2月17日

句集『福富 健男』(ふくとみ たけお)

 
昭和十一年一月 宮崎市に生まれる
  「流域」「海程」「形象」「吟遊」同人。
  現代俳句協会員 国際俳句交流協会員 世界俳句協会員。
  句集「麦藁帽」(昭和五十四年海程新杜発行)
  句集「河童」(平成元年海程新社発行)
  句集「潮騒」(平成九年海程新社発行)
  句集「流域」(平成17年海程新社発行)
  句集「風景」(平成19年 現代俳句協会刊)
  評文集「河童手帖」-現代俳句編-(平成十四年鉱脈社)
  英訳句集「STRAW HAT」(平成十六年フランス・エスッパ社発行)
  宮崎県日日新聞 読者文芸選者
  宮崎文化センター 俳句講座担当
  

 1980年・1981年

 薮払いのけて陶工の墓のまるみえ

 ラワン材の木目があって白い便器

 長い入江ポティトの白さの婚礼

 夕焼雲へ開きかけの百合を挿し

 ちょうちんざくらに月がふくれてベツレヘム



 汽車の上から月をながめてオラトリオ

 模型飛行機片手でささげ花野越え

 にんじんをかついでおり河太郎と月

 さんさんと雪が降り積む鼻濁音

 食べて寝ておおあなぐらを墓という

 かわいた空のレモンへ鈴振りつぎ

 ねこやなぎに打たれて痛し河童の子

 つうつうと啼いて冬野を焼いており

 みずぎぼうしの大葉をかぶり朝の光

 腕をつかめば笑ってあじさいの中に

 陽に腹を見せてねむっているれんげ田

 あじさいの球をころがしひでりのひでり

 つかめば逃げる石けんと子河童と

 河口まぶし足を藁で拭いており

 あかい萩の一束たれて河童の笑い

 れんこんの杖をかついで河太郎

 串刺しの染色体が砂丘に干され

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