2019年2月19日

埼玉県皆野町・壷春堂医院に金子兜太句碑



 おおかみを龍神(りゅうかみ)と呼ぶ山の民  金子兜太
2018年12月16日建立

金子兜太さんの句碑建立を喜ぶ、おいの桃刀さん(左)と長男の眞土さん=皆野町で
 二月に九十八歳で亡くなった俳人金子兜太さんの生家である皆野町の「壺春堂(こしゅんどう)金子医院」の庭に、金子さんの句碑が建立された。十六日に除幕式があり、現院長で碑を建てた金子さんのおい・桃刀(ももと)さんや金子さんの長男・眞土(まつち)さんら関係者約四十人がお披露目を祝った。生家に碑が建てられたのは初めてという。

平成13年刊句集「東国抄」Ⅵ   狼の句が20句あります

暁暗を猪(しし)やおおかみが通る
おおかみが蚕飼いの村を歩いていた
狼に目合(まぐあい)の家人声(ひとごえ)
おおかみに螢が一つ付いていた
おおかみを龍神(りゅうかみ)と呼ぶ山の民
龍神の両神山に白露かな
龍神の走れば露の玉走る
木枯に両神山(りょうかみ)の背の青さ増す
龍神の障(さえ)の神訪う初景色
龍神に福寿草咲く山襞(やまひだ)あり
狼に転がり墜ちた岩の音
狼生く無時間を生きて咆哮
山鳴りに唸りを合わせ狼生く
山鳴りときに狼そのものであつた
月光に赤裸裸な狼と出会う
山陰(やまかげ)に狼の群れ明くある
狼の往き来檀(まゆみ)の木のあたり
狼墜つ落下速度は測り知れぬ
狼や緑泥片岩に亡骸(なきがら)
ニホンオオカミ山頂を行く灰白なり



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