2017年8月1日

海程句集2海程創刊40周年記念アンソロジー 物故同人の章

海程創刊の頃の金子兜太・右
海程創刊40周年記念アンソロジー 

物故同人の章【あ~お】

 安達真弓
とほき野に江の氾濫のこり照る
青落葉さわぐをよぎり家路ならぬ
ザリ蟹もわれも異端めくふるさとよ
棒縞を着せて案山子と貧わかつ
樹のリンゴ片側紅き蜜月旅行(ハネムーン)
芙蓉大輪いつより時間ゆるやかに
片頬に老斑賜ひ万愚節

 穴井  太
吉良常と名づけし鶏は孤独らし
あおい狐となりぽうぼうと魚焼く
ゆうやけこやけだれもかからぬ草の犀
番長も俺も毛深きゆきのした
朝日あびる中学校の砒素の瓶
一樹病み百も二百も雨蛙
この世から少し留守して梅を見に 


 新井 清
朴の花熊棲む森の真ん中に
去年見つけし鈴蘭の群生に逢ふ
困民党育てし美の山(やま)の夕桜
飛行場真白にあけて二日かな
虎が雨家を残して子は北へ
麦秋や妻の背まがりぬ南無三宝
走り梅雨隠岐の白浜濡れて来し

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