2016年12月2日

「俳句の作り方が面白いほどわかる本」金子兜太


2012年6月刊 中経出版 1200E  (文庫になっています)
第1章 俳句ってなんだろう
第2章 俳句の技法 あれこれやってみよう
第3章 兜太先生と一緒に俳句を鑑賞しよう
第4章 俳句の楽しみ

はじめに
 俳句はだれでも作れます。それは、五七五の最短定型が日本人の感性に
合っているためで、幼稚園兒でも百歳をこえた人でも、作ろうと思えば
すぐにできます。

 このところ、大学生から小学生、幼稚園児まで、俳句を作る青少年が
驚くほど増えているのはそのためで、遠足の電車内や放課後の校庭で遊
んでいるときでも、いつでもどこでも作ろうと思えば作れるからです。

 だから、「俳句を作るぞ」と身構える必要はありません。大人になると
「俳句をはじめたい」と思うと同時に「俳句を勉強しなければ」と考えが
ちです。そして「俳句はむずかしい」と渋い顔をしている人が多いのです
が、それは意味がありません。

 " 勉強 "からはじめないで、"まず作ること "からはじめること、これが
大事です。なんでもよいから五七五で書いてみることです。そして、その
作った俳句を何度も囗ずさんでいるうちに、「ああ、いいな」と思う句と
そうではない句がわかってきます。そのとき、「ちょっと違うな」という
句は直してみる。直してもまだ満足できないときは、その句をあきらめて
捨てること。逆に、いいなと思えてきたものは残すこと。これは良い俳句
(好句)なのです。

 こんな具合に気軽に作りはじめて、自分で自分の俳句を口ずさむ習慣を
つけてください。また、好句とされている先輩や古典の俳句を口ずさんで
みることも役立ちます。好句というものの味わいを自分の体で覚えること
によって、それが基準となって、自分の句も判定できるようにもなります。
こうしているうちに、五七五に慣れてきます。「慣れるということが大前
提なり」です。作り方の話はそのあとです。

 その作り方を書いたのがこの本ですが、作り方をあれこれ知っておくこ
とによって、いろいろなことが詠めるようになることは間違いありません。
内容が広く深くなるということです。難解と思っていた俳句がわかるよう
になるし、自分でも作れるようになるということです。まず作り、その
あと、作り方を覚える。この順序を踏んで、俳句という最短定型詩の奥
に入っていってください。

   2002年5月吉日  金子兜太 

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